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接地工事とは?種類(A種・B種・C種・D種)を初心者向けに解説

接地工事とは?種類(A種・B種・C種・D種)を初心者向けに解説

電気工事でよく耳にする「接地工事」や「D種接地工事」。
感電や事故から私たちを守るための、とても重要な工事です。
とはいえ、「接地工事とは何?」「D種って他とどう違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、電気初心者の方に向けて、接地工事の基本から種類、特にD種接地工事の特徴までを、できるだけやさしい言葉で解説します。
初めて学ぶ方でも安心して読み進められる内容になっています。

接地工事とは

接地工事とは、電気設備と大地を電線でつなぐ工事のことです。
これにより、機器の内部で異常が起きた場合でも、危険な電気を地面に逃がす役割を果たします。
例えば、家電製品の金属部分に電気が漏れた状態で触れると、感電する恐れがあります。

人体は水分が多いため電気を通しやすい

草なぎの剣
草なぎの剣

しかし、接地工事が正しく行われていれば、人体より接地の方が抵抗が少ないため、漏れた電気は人ではなく地面に流れます。
このように接地工事は、感電防止・火災防止・機器保護のために欠かせない、安全対策の基本となる工事です。

電気の事故は「万が一」が起きた瞬間に重大な被害につながります。
電気機器は正常に使っていても、劣化や故障によって漏電が発生することがあります。
また、電気設備の基準を定めた法律や規程でも、接地工事は義務として定められています。
つまり接地工事は、安全面だけでなく、法令を守るうえでも必須の工事なのです。

接地工事は、電気工事士などの資格を持つ専門家が行う工事です。
一見簡単そうに見えても、誤った施工は感電や火災の原因になります。
そのため、DIYで行うことは基本的に認められていません。
また、地盤や環境によって接地抵抗値は変わるため、測定も重要です。
安全に電気を使うためにも、必ず有資格者に依頼することが大切です。

接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)

接地工事は、用途や電圧に応じて、A種・B種・C種・D種の4種類あります。
それぞれ接地抵抗値や使用場所が異なり、適切に使い分ける必要があります。

特に住宅や一般的な電気設備では、D種接地工事が最も身近な存在です。
以下の表で、各接地工事の特徴を簡単に整理します。

種類主な用途接地抵抗の目安
A種高圧又は特別高圧機器10Ω以下
B種変電機器規程により算出
C種低圧機器(300V超過)10Ω以下
D種低圧機器(300V以下)100Ω以下
接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)

接地抵抗値は、低いほど電気が地面に流れやすいことを意味しますが、
扱う電圧が高いほど安全性が求められますので、規定されている接地抵抗値は低くなります。
接地線として利用する軟銅線の太さも、工事の種類によって異なります。
A種やC種接地工事は、より高い安全性が求められ、接地抵抗値も厳しくなります。
D種接地工事は、他の接地工事と比べて基準が緩やかです。

接地工事の方法は、接地棒や銅板を地中に埋め込みます。
埋め込んだら接地抵抗値を測定し、規定されている値を満たしているか確かめます。
用途に合わない接地工事を行うと、安全が確保できません。
そのため、設備の種類に応じて正しい接地工事を選ぶことが重要です。

D種接地工事とは

D種接地工事とは、低圧の電気設備に行われる接地工事です。
一般住宅の洗濯機・冷蔵庫など家電製品、金属製の電気機器などが対象になります。
また、接地極付きコンセント(アース付きコンセント)もD種接地工事によって設置されます。
特に水回りでは、感電のリスクが高いため、接地工事が重要視されます。
住宅だけでなく、小規模な店舗や事務所でも多く採用されており、日常生活の安全を支える存在です。

D種接地工事では、接地抵抗を100Ω以下にすることが基準とされています。
これは、人が触れる可能性のある設備を想定した安全基準です。
構造も比較的シンプルで、接地極を地面に打ち込み、接地線で機器と接続します。
家庭で使われる電気の安全を守る、最も基本的で重要な接地工事と言えます。

【接地工事の種類及び施設方法】(省令第11条)
第17条
3 C種接地工事は、次の各号によること。
 一 接地抵抗値は、10Ω(低圧電路において、地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、500Ω)以下であること。
 二 接地線は、次に適合するものであること。
  イ 故障の際に流れる電流を安全に通じることができるものであること。
  ロ ハに規定する場合を除き、引張強さ0.39kN以上の容易に腐食し難い金属線又は直径1.6mm以上の軟銅線であること。
  ハ 移動して使用する電気機械器具の金属製外箱等に接地工事を施す場合において、可とう性を必要とする部分は、次のいずれかのものであること。
   (イ) 多心コード又は多心キャブタイヤケーブルの1心であって、断面積が0.75mm2以上のもの
   (ロ) 可とう性を有する軟銅より線であって、断面積が1.25mm2以上のもの
4 D種接地工事は、次の各号によること。
 一 接地抵抗値は、100Ω(低圧電路において、地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、500Ω)以下であること。
 二 接地線は、第3項第二号の規定に準じること。
5 C種接地工事を施す金属体と大地との間の電気抵抗値が10Ω以下である場合は、C種接地工事を施したものとみな
す。
6 D種接地工事を施す金属体と大地との間の電気抵抗値が100Ω以下である場合は、D種接地工事を施したものとみ
なす。

電気設備の技術基準の解釈(一部抜粋)

接地工事を省略できる場合

電路に施設する機械器具の金属製外箱等には、接地工事をほどこさなければなりませんが、
交流の対地電圧が150V以下又は直流の使用電圧が300V以下の機械器具を、乾燥した場所に施設する場合などは、接地工事を省略できるようです。

住宅屋内は交流で対地電圧150V以下だよ。

草なぎの剣
草なぎの剣

【機械器具の金属製外箱等の接地】(省令第10条、第11条)
第29条
2 機械器具が小規模発電設備である燃料電池発電設備である場合を除き、次の各号のいずれかに該当する場合は、第1項の規定によらないことができる。
 一 交流の対地電圧が150V以下又は直流の使用電圧が300V以下の機械器具を、乾燥した場所に施設する場合
 二 低圧用の機械器具を乾燥した木製の床その他これに類する絶縁性のものの上で取り扱うように施設する場合
 三 電気用品安全法の適用を受ける2重絶縁の構造の機械器具を施設する場合
 四 低圧用の機械器具に電気を供給する電路の電源側に絶縁変圧器(2次側線間電圧が300V以下であって、容量が3kVA以下のものに限る。)を施設し、かつ、当該絶縁変圧器の負荷側の電路を接地しない場合
 五 水気のある場所以外の場所に施設する低圧用の機械器具に電気を供給する電路に、電気用品安全法の適用を受ける漏電遮断器(定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下の電流動作型のものに限る。)を施設する場合
 六 金属製外箱等の周囲に適当な絶縁台を設ける場合
 七 外箱のない計器用変成器がゴム、合成樹脂その他の絶縁物で被覆したものである場合
 八 低圧用若しくは高圧用の機械器具、第26条に規定する配電用変圧器若しくはこれに接続する電線に施設する機械器具又は第108条に規定する特別高圧架空電線路の電路に施設する機械器具を、木柱その他これに類する絶縁性のものの上であって、人が触れるおそれがない高さに施設する場合

電気設備の技術基準の解釈(一部抜粋)

【まとめ】一般住宅はD種接地工事

「古い家でも接地工事は必要?」という質問をよく聞きます。
答えは「はい」です。
古い住宅でも、家電の増加により接地の重要性は高まっています。
「接地がなくても使えているけど大丈夫?」という疑問もありますが、事故は突然起こります。
接地工事は保険のような存在です。
何も起きない今こそ、備えておくことが重要だと言えるでしょう。

接地工事は、感電や事故を防ぐための基本的な安全対策です。
中でもD種接地工事は、住宅や身近な電気設備で最も多く使われています。
接地工事の種類や役割を理解することで、電気をより安全に使えるようになります。
電気は便利ですが、正しい知識と施工があってこそ安心して使えます。
この記事が、接地工事を理解する第一歩になれば幸いです。

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