電気工事や住宅配線について調べていると、
VVFケーブル・VVRケーブル・IV線・DV線といった言葉が次々に出てきます。
「名前が似ていて違いが分からない」「どれをどこで使うの?」と感じた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、住宅に使われる代表的な4種類の電線・ケーブルについて、
✔ それぞれの意味
✔ 使われる場所
✔ 初心者が押さえておくべきポイント
を、電気の知識がなくても理解できるように丁寧に解説します。
最後には比較表も用意しているので、違いを一目で確認できます。
電線・ケーブルの基本的な考え方
電線やケーブルは、電気を安全に運ぶための道です。
ただし、使われる場所(屋内・屋外)や電圧、施工方法によって、適した種類が決められています。
一般的に
- 単体の電線 → IV線など
- 複数の電線をまとめたもの → VVF・VVRなど
見た目が似ていても、使用場所を間違えると危険なため、用途ごとの違いを知ることがとても重要です。
VVFケーブルとは?
VVFケーブルとは、600Vビニル絶縁ビニルシース平形ケーブル(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type cable)のこと。
銅線の周りをビニルの絶縁体で覆った電線が、2本または3本まとめられており、それらの外側をビニルのシース(外被)が覆います。
住宅の屋内配線で最も多く使われるケーブルです。
照明、コンセント、スイッチなど、一般家庭の配線のほとんどがVVFケーブルで施工されています。
特徴は、平たい形状で、施工しやすい点で、壁や天井の中に配線されます。
ただし、VVFケーブルは屋内専用です。
屋外や湿気の多い場所では使用できないため、用途がはっきり分かれている点を覚えておきましょう。
心線のサイズによって流れる電流量や利用用途が異なります。
- 1.6mm:照明器具、スイッチなど
- 2.0mm:コンセント、エアコン専用回路など
- 2.6mm:電気温水器、IHクッキングヒーターなど
また、利用用途により2心と3心のVVFケーブルを使い分けます。
- 2心:絶縁体の色は黒と白。照明器具、コンセントなどに使用。
- 3心:絶縁体の色は黒、白、赤など。200V機器(エアコン、IHクッキングヒーター)、アースが必要な場所などに使用。
VVRケーブルとは?
VVRケーブルとは、600Vビニル絶縁ビニルシース丸形ケーブル(Vinyl insulated Vinyl sheathed Round-type cable)のこと。
基本的な構造はVVFケーブルとほぼ同じですが、シースの形状は異なっていて丸いです。
VVFと同じく屋内配線に使われますが、より電流が大きい回路で使用されることが多いのが特徴です。
被覆が厚く、耐久性が高いため、
- 幹線
- 分電盤まわり
など、重要な配線に使われるケースがあります。
一方で、VVFに比べて硬く、施工性はやや劣ります。
IV線とは?
IV線とは、屋内用ビニル絶縁電線(Indoor PVC)のこと。
銅線の周りをビニルの絶縁体で覆った、屋内配線用電線です。
被覆が1層のみなので、電線管や配線ダクトの中に収めて使用されます。
主に、
- 分電盤内部
- 制御盤
- 配線の短距離区間
- アース
などで使われます。
屋外や露出配線には使用できないため、保護される前提の電線である点がIV線の大きな特徴です。
DV線(引込線)とは?
DV線とは、引込用ビニル絶縁電線(polyvinyl chloride insulated drop service wires)のこと。
2本または3本の単芯のビニル絶縁電線(黒、緑、青などの色分け)をより合わせた電線です。
主に、電柱から建物へ電気を引き込むための、低圧の引込線として使用され、屋外での使用を前提に作られています。
耐候性・耐水性に優れており、雨や紫外線に強いのが特徴です。
そのため、住宅の引込線として長年使われてきました。
DV線=引込線用電線という理解で問題ありません。
VVF・VVR・IV線・DV線の違いを比較
| 種類 | 主な使用場所 | 特徴 | 屋外使用 |
|---|---|---|---|
| VVFケーブル | 住宅の屋内配線 | 平形・施工しやすい | × |
| VVRケーブル | 屋内の幹線配線 | 丸形・耐久性が高い | × |
| IV線 | 盤内・管内配線 | 単線・保護必須 | × |
| DV線 | 引込線(屋外) | 耐候性が高い | ○ |
【まとめ】用途により電線を選ぶ
電線選びで迷った場合は、使う場所で判断するのが基本です。
- 屋内の照明・コンセント → VVFケーブル
- 屋内の太い幹線 → VVRケーブル
- 盤内・電線管内 → IV線
- 電柱からの引込線 → DV線
なお、電線の選定や施工は電気工事士の資格が必要です。
知識として理解し、実際の工事は専門業者に任せることが、安全への近道です。